研修医室に引きこもり

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いつまでたっても侮れない肘内障

2歳の女の子、午前中に後ろ向きにコケて右手をついて手首を痛がった。

右利きだがその後ご飯は左手でたべてお昼寝もできた。

しかし夕方になっても右手関節を痛がり右手を使わないとのことで来院。

 

右手関節に主張はありません。左手で右手関節を抑えて保持しています。

 

言葉の通じない乳幼児は全身診察を。

下肢はなんともなさそうです。

バンザイはしてくれません。

左手は動かしています。

右肩:触ると嫌がり泣きます。

右肘:触ると嫌がり泣きます。

右手関節:触ると嫌がり泣きます。

右手の指:触ると嫌がり泣きます。

 

というようにまったくどこが痛いかはわかりませんでした。

 

一応両親は転倒現場をしっかり見ていたとのことで右手をついているのは間違いないとのことです。

 

手関節のレントゲンを撮影:2歳なので骨端核もほとんど出てきていませんが問題なさそうです。若木骨折もなさそうです。

 

かわいいシールをちらつかせてみます。やはり左手で取りに行きます。右手はぷらーんとさせています。

このあたりで「肘内障?」とすこし頭によぎります。

骨折がなさそうなのは確認できたので整復操作を行います・・・クリック音はありません。

 

すこし様子を見るために診察室の外にだして両親に抱いてもらっておきます。

 

 

10分後

 

やはりまだいたがっています。

肘のレントゲンも念の為撮影。

やはり折れているわけではないことを確認して再度整復操作を行います。

 

コリッ

 

これはきた!と思いました。

10分また待ってもらうと自分で右手を上げています。物を持つときも右手で持ちに行っています。

ということで30分以上かかってしまいましたがやはり肘内障であったようです。

 

整復操作はもう50件以上はやっていると思いますがその診断に至るまでが大変ですね。

侮れませんね。