研修医室に引きこもり

研修医や看護師に役立つことを書いていきます

酸素投与の落とし穴

なんとなーく酸素投与していませんか?

鼻カニュラ、普通のマスク、オキシマスク、ネーザルハイフロー、人工呼吸器など酸素を投与するデバイスはいろいろとありますがそれぞれの使い分けについて書きます。

 

・鼻カニュラ カヌラ、カニューレとか言います。

基本2Lまでの投与。ほんのちょっとだけ酸素が足りない人に使います。

メリット

そのままご飯が食べれる

 

デメリット

鼻が詰まっていると効果減る

 

・酸素マスク

いわゆる普通のマスク、鼻と口を覆うタイプです。

これを使う場合は5L以上投与しなければなりません!

なぜなら、少ない酸素投与量だと吐いた息を再吸入してしまうからです。

 

理由

人間の1回換気量はおよそ400mlです。

マスクの容量はだいたい50ml

毎分5Lの投与だと1秒あたり約8mlの空気が流れてきます。

人間はだいたい6秒〜10秒に1回呼吸をします。

多めに見積もって10秒に1回の呼吸とします。

10秒だと80mlの酸素が流れてきます。これだとマスクに全部収まりきらないので一部が酸素マスクの横に漏れます。ということは呼気はすべて酸素マスクの外に漏れているのでようやくこれで酸素投与の意味があります。

2L程度の投与だと吐いた息がマスクの外に出る前に再度呼吸してしまうので、意味が無いどころか逆効果です。

 

・オキシマスク

普通の酸素マスクだとどんどん外に酸素が漏れ出るので5L以上の投与は意味が無いとされます。

オキシマスクはらせん状に酸素を流すことで、また穴が開いているため呼気を再吸収することなく効率よく酸素を取り込めるようにしています。10Lくらいまで可

 

・ネーザルハイフロー

人工呼吸器の一歩手前の状態で使います。

大量の酸素を鼻カニュラで流します。流しすぎると鼻が乾燥するので湿度を与えながら酸素を流す機械です。

 

デメリット:音がうるさい、くらい?

 

・人工呼吸器

喉に管を入れて使います。眠り薬を入れてほとんど寝た状態で高濃度の酸素を流せる機械です。

 

デメリット:ご飯が食べれない。鎮静をかけないといけない。

 

 

よく術後の酸素投与で密閉型の酸素マスクを使用して3Lだけ流しているというのを見かけますがこれは呼気を再吸収してしまうのでよくない!というお話でした。